二十四節気「立夏」牡牛座15度・数秘9から考える春の完成と夏の始点

二十四節気のひとつである「立夏」は、春分・清明・穀雨と続いた春の終わりを告げ、暦の上で初夏の訪れを意味する切り替わりの節季です。
太陽が黄道45度、すなわち牡牛座15度に達した瞬間から立夏となり、2025年は5月5日から5月20日までの15日間となります。
5月5日は端午の節句でもあるので、最近は見かけなくなりましたが、地方に行くと鯉のぼりが空を泳ぐ光景を、今でも時たま見かけることができます。
この時期からは、農産物や木々の葉が青々と茂り、生命力が満ち満ちていく様子、気温の上昇やなど、自然界のエネルギーの高まりを、五感を通じて実感しやすくなります。
日差しの眩しさや、紫外線量の増加が気になってくるのも、この頃からかもしれませんね。
ちょうど春の土用が終わったタイミングで、余談ですが私が住む地域では農家さんが本格的に田植えを進める時期と重なっています。
この、ひとつ前の「穀雨」から「立夏」への切り替わりの時は、日本ではゴールデンウイーク期間中です。
そのため外へ出かける人も多く、多くの人が五感を通じて季節の移ろいを実感しやすいのではないかと思います。
牡牛座=2室=金星=お金???
しょっぱなから話は逸れますが(笑)
牡牛座=2室=金星=お金
という、現代モダン占星術では12星座の並び順がハウスの意味と対応されていますが、昔の占星術ではそうではなくて、2室は木星のハウスでした。
どっちが正しいとか間違ってるかではなく、心理的な自由意志の占星術として発展したのがモダン占星術であり、元は同じですが昔と今の占星術はそれぞれ別物です。
このブログの筆者むぎまるは、古典な占星術を学び始めてからモダンでは腑に落とせなかった部分の理解が深まり、点と点が繋がって線となり面が広がってきた気がしています。
- 木星=財の星
- 金星=愛の星
牡牛座支配星である陰の金星は、地上的なヴィーナスです。
彼女のもたらす物質的な豊かさや快適さを内側に取り込むことで、肉体は維持され生かされ喜びも生まれます。
自然環境ふくめた豊かさが身近にあるということ自体が、牡牛座金星の愛だと思うのですよね。
つまり「身近な豊かさ」が転じてしまって「お金」になると。物質的な豊かさはお金でも賄えますからねー…と勝手に解釈しています。
ですので、財は木星の管轄であるものの、金星でいう「お金」の根底には、
- 地上の美
- 身近にある豊かさ
- 身体的な感受性
- 五感を満たすもの
- 変わらぬ価値
- 所有欲
が関連しているのかな、と思います。
所有欲なんてのは人間都合ですけど、その他の項目は陰の金星がもたらす”地上の美”として、牡牛座シーズンの気候や自然の様子にも通じているように思えます。
うーん…この章、文章化が難儀です。
牡牛15度「立夏」と数秘「9」が示す季節の変化
立夏は太陽が黄道45度に達した瞬間から15日間の節季です。太陽牡牛座シーズンの後半になたります。
牡牛座の支配星は金星であり、特に牡牛座では金星の陰の側面が強調されます。
これは男性星座の天秤座にある陽の金星とは異なり、地上的で物質的な美や豊かさ、五感を満たす事柄を内側に取り込もうとする、より受容的な金星です。
そして牡牛座15度「立夏」に太陽が到達することは、地の不動宮である牡牛座のエネルギーが最も安定し、成熟して極まると同時に、エネルギーが転換するポイントとも言えます。
各サインの真ん中である15度のポイントは、その星座の性質が最も強まるという考え方が、昔のアラビアの占星術にはあったそうです。
「極まる」というのは、つまりそこが山の頂であるということであり、到達後は下り坂で下降していく流れになります。
牡牛座は春の三星座(牡羊・牡牛・双子)の真ん中のサインであり、かつ、真ん中の真ん中である牡牛15度は、春の不動宮の中心点つまり春が極まるピークです。
この牡牛座15度(黄経45度)は数秘術では「9」という数に対応し、これは火星のエネルギーと関連している数です。
火星は物事を能動的に変えていこうとするエネルギーを持ち、数秘9は「完成」「終わりと始まり」を象徴しますね。
これは立夏が夏の始まりであると同時に、春の終わりを迎える節目であることと重なります。
凶星吉星という考え方は現代モダン占星術では好まれませんが、火星は本来は「小凶星」に分類されます。
継続や持続を得意とする不動宮のサイン牡牛にとって、火星の起こす能動的な変化は、ある意味「凶星の仕事そのもの」と言えるのではないでしょうか。
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せっかく春が良い感じに
安定してきたというのに
もう夏に変わらないと
いけない時期なの??
このまま春を続けたいよ
\
って感じに(笑)
ピークを迎えると同時に、春は夏へと季節の主導権を譲り渡してゆく転換点。立夏はグラデーションで夏が始まってゆくスタートです。
このように太陽が牡牛15度にある時期「立夏」は、春の終わりの始まりを感じると同時に、夏への移行を担う特別なポイントとなっています。
また、
牡牛座15度を「ブルズゲート」と呼ぶ、スピリチュアリストがいらっしゃいますね。
この「○○ゲート」という名称は西洋占星術の正式な用語には無いものですが、不動宮15度が持つ変化のエネルギーの代名詞として、現代スピリチュアルで持て囃されているようです。
この「○○ゲート」については、別の機会に個人的な考えを書けたらと思っています。
牡牛座で火星がデトリメントになる理由を考えてみる
牡牛座にとって火星はデトリメント、すなわち不調和な位置にあります。ここでは火星のエネルギーが上手く発揮しにくくなります。
火地風水の4つのエレメントは、熱冷乾湿という4つの要素の組み合わせで成り立っているのですが、
牡牛座も金星も冷たい性質であるのに対し、火星は熱い天体のため、冷と熱の組み合わせがアンバランスを生みやすいのです。
- 牡牛座(コールド&ドライ)
- 金星(コールド&モイスト)
- 火星(ホット&ドライ)
ドライとモイスト(乾湿)は、ホットとコールド(熱冷)から派生した質なので、ホットとコールド(熱冷)の部分が同じであれば調和します。
火星は本来、挑戦・切り拓く・攻撃・突破といったエネルギーを持ち、牡羊座ではそれが積極的に外界へ向けて発揮されます。
しかし牡牛座においては、火星のそうした性質は上手く調和できないのです。牡牛座は受動的で、安定と持続を重視するサインです。
自然界で例えるなら、春の芽吹きが勢いよく始まった後、成長には時間と安定が必要ですよね。
土に根を張り、水や栄養を吸収しながら、じっくりと養分を蓄えていく段階です。
ここで衝動的に引っこ抜いて植え替えるとか、挑戦的な行動してみるのは、かえって成長を妨げる要因になります。
ここでは「戦う」よりも、月がイグザルテーション(高揚)であるように「育む」ことが大切になってきます。
あれこれ動きまわるよりも、状況を受け入れて環境を整え長期目線でいることが、より良い結果を生むのです。
そのため牡牛座では火星の性質が悪くでやすく「デトリメント(障害)」の状態になるのだと、考えています。
立夏(牡牛座15度)周辺のサビアンシンボル
牡牛座16~20度の範囲では、対向サインである蠍座の影響が流れ込み交錯するため、牡牛座金星の物質的豊かさへの価値観が揺らぎます。
ここは、見える世界(物質的世界観)と、見えない世界(精神的世界観)が交差し深層の変化を促し、物質的豊かさの中に独自のセンスや価値観を確立していく度数域です。
自然界は過ごしやすい気候のピークで植物や昆虫も快適な環境のなかすくすくと成長していきます。
春の穏やかな陽気から、力強い夏のエネルギーへと転換していくタイミングです。
牡牛座15度:マフラーと粋なシルクハットを身につけた男(立夏)
美しさや心地よさを受け取る性質がピークを迎えます。ほしい物を受け取るために続けてきた努力が実を結ぶ、ひとつの転機です。
牡牛座16度:神秘を暴露するために空しい努力をする年をとった男
ここから蠍座の影響が入ってきます。15度で物質的な満足感のピークを迎えた後は、どこか物足りなさを感じてしまいます。蠍座は水のサイン、感情や心など五感とは異なる豊かさを欲して模索しつつも満たされず、難しさを感じる度数です。
牡牛座17度:剣とたいまつの間の戦い
物質と精神と。異なる価値観の間で揺らぎ葛藤がある度数。剣は物ですが、灯っている松明の炎は物質でしょうか。鍛冶屋さんは火を使い鉄を柔らかくして叩き剣を作ります。頭を柔らかくして物質以外の価値観を受け入れる、試行錯誤する段階です。
牡牛座18度:バッグを窓から外へ出している女
17度の試行錯誤に行き詰まった結果、積みあがってしまった時代遅れの価値観を捨てようとします。スッキリと空いたスペースには五感や物質的だけではない、感性ベースの選択肢も取り入れていくのです。断捨離度数。
牡牛座19度:新しく形成される大陸
無から有が生み出していく創造性の度数。18度の断捨離後に取り入れた、ココロのフィルターを通して物質世界を見定めていき”自分のスタイル”という独自の洗練された価値観が確立されていく。
牡牛座20度:雲を作り運び去る風
物質的世界観だけに囚われない、精神的な心地よさも手に入れます。19度で備わった自分軸とも言うべき新たな視点から俯瞰して世界を見れるので、自分を信じ、どっしりとした安定感や直観力が備わります。
立夏(太陽牡牛座15度)頃の開運行動
二十四節気の立夏は、春の土用が明ける日です。本格的に田植えが始まるのもこのタイミングからです。
立夏を迎える前の18日間にわたる土用期間中にに心身を整えたあとは、黄経45度がもたらす数秘9の火星的な「はじまりのエネルギー」が通りやすくなります。
無理をせず、地に足をつけた形で日常を楽しみ、夏に向けて日々を進めていくこと――心地よい生活のリズムを大切にしてくださいね。
この時期は、心身を外に向けて開き、自然との接触を大切にすることが開運の鍵となります。
具体的には、
- ガーデニング
- 自然散策
は、もちろんのこと
五感を通じた快の感覚、
- 心地よい音楽
- 美しいものに触れる
- 良い香り
- 肌に心地よい衣服
- 食材を活かした料理
を意識して取り入れることで、金星の癒しをより強く受け取ることができそうです。
立夏は、牡牛座15度(黄経45度)で数秘9の火星的な「挑戦」「始まり」のエネルギーが流れ込むため、温めてきた計画に小さな一歩を踏み出すのもオススメですが、
同時に火星は刃物を表し「不要なものを切り落とす」という意味も流れ込むので、春に始めたことの中で、
- 不要になったものを見直す
- 身辺を整理する
- 感謝の気持ちをもって一旦終える
などを事前にしておくと、夏のさらなる成長に向けての土台が整います。
牡牛座18度のサビアンシンボルのように、しばらく着ていない衣服の断捨離なども、夏本番に向けて良さそうな行動ですね^^
まとめ
二十四節気の「立夏」は、占星術的にも自然界のサイクルの中でも、成熟と移行を象徴する重要なポイントです。
ここは牡牛座金星の豊かさを安定化させるエネルギーが最も極まり、地上の生命力に私たちの感覚が調和するタイミングでもあります。
と同時に、牡牛座15度すなわち黄経45度は数秘術では「9」に対応しています。
「9」は火星に関連していることから、完成の中にある「次への一歩」へと、背中を押してくれることでしょう。
牡牛座の陰の金星の象徴する豊かさの受容、そして数秘「9」の象徴として火星のエネルギーが交差する立夏は、
春の極みの集大成として、そして夏の幕開けとして、私たちに自然との調和と内なる豊かさを問いかける節目となっています。
このタイミングを意識し、自然や身体の声に耳を傾けることで、より充実した日々へとつながっていくでしょう。
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