夏の終わりが始まるとき。火の不動宮獅子座15度│二十四節気「立秋」

「立秋」は二十四節気の13番目の節季で、今年(2025年)は8月7日からの15日間にあたります。
「暦の上では秋ですね!」という言葉のやり取りを、見たり聞いたりし始める頃ですね。
二十四節気の「立秋」は夏の暑さが極まると同時に、朝夕には秋の気配が伺えるようになる転換のタイミング「夏の終わりと秋の始まり」のポイントです。
それまで「暑中見舞い」として送っていた季節の挨拶文や贈り物は、立秋からは「残暑見舞い」として送付するようになります。
体感的には茹だるような暑さがまだまだ続きますが、暦の上では秋が立ち、農業では狩り入れや収穫について考えるなど、季節の移ろいを意識する節目になります。
では立秋に相当する「獅子座の後半」について、今回も考えてみたいと思います。
立秋は獅子座15度、夏のピークと秋の始点
立秋は、西洋占星術のトロピカル方式で太陽が黄経135度に到達してからの15日間、すなわち獅子座の後半(16~30度)に対応します。
グラデーションで四季は移っていきますが、蟹・獅子・乙女の夏の三星座の、真ん中に位置する獅子座は”真夏”。
そして、その真夏の真ん中が獅子座15度が、二十四節気「立秋」となっています。
夏は、牡牛座15度「立夏」から徐々に始まり、蟹座0度「夏至」で夏本番に至り、獅子座15度「立秋」から衰えていきます。
季節はグラデーションのため、真夏の真ん中から秋は始まっているのです。夏の衰え=秋の始まりです。
このように獅子座15度は夏から秋への移行の大きな転換点となっています。
獅子座は不動宮に区分され、牡牛座・蠍座・水瓶座とともに「安定・維持・継続」を象徴するサインです。
安定・維持・継続の星座であるということは、見方を変えれば「変化を嫌う」という性質を持ち合わせているということです。
昔のアラビアの占星術では、各星座の15度はその星座の質が最も極まる地点と考えられていたそうです。
最も極まる…つまり極まった後は衰えていく流れなので、つまり極まると同時に変化してしまう転換点でもあります。
ひとつ前の蟹座(活動宮)から開幕した夏本番のエネルギーは、獅子座(不動宮)に入ってなお勢いが持続し、熱のエネルギーが安定して地上を暖めていますが、
この15度地点が獅子座の熱の極みとなり、同時に折り返しという転換点を迎えるのです。
獅子座15度と、数秘「9」と「火星」
獅子座の15度は夏の不動宮の中心点であり、数秘術では「9」の数に関連付けられます。
ピタゴラスの数秘術で9は「火星」です。
数秘9は「完成」や「終わりと始まり」を象徴し、物事を能動的に変化させる「火星」のエネルギーによって新しいサイクルへと促します。
このことからも、獅子座15度「立秋」は夏のピークを過ぎて秋の始まりへと移り変わる変化のタイミング、として捉えられます。
変化を嫌う不動宮、
その中にある変化を示す場所_____
これは表現的に矛盾してそうというか、少し分かりにくいかもしれないですが、
矛盾というのはストレスを生み、場合によってはトラブルにも繋がりかねないものです。
火星は古典的な占星術では凶星に分類されますが、火星が起こす能動的な変化は、変化を嫌う不動宮にとっては凶と言ってもよいのではと思います。
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まだ夏を続けたいのに
もう秋を始めるんですか?
嫌だな~
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みたいなイメージですかね(笑)
まだまだ暑い日々は続きますが、太陽が獅子座15度に達して以降は、聞こえるセミ声の種類の変化などで、夏の終わりを感じる機会が増えると思います。
獅子座に水瓶座が混じる頃
牡牛座・蠍座・水瓶座は「安定」「持続」のサインです。火の不動宮の獅子座は永遠の炎として自己表現への熱意や情熱を象徴します。
占星術の数え度数で獅子座16度~30度までが二十四節気の「立秋」ですが、そのうち16~20度は獅子座に水瓶座が混じる度数域です。
水瓶座の古典支配星である土星は、獅子座ではデトリメント(障害)の品位となります。
土星は冷たく乾いたコールド&ドライで、とちらかといえば無味乾燥なイメージとなり、ホット&ドライな獅子座の太陽とは調和しません。
制限や忍耐を象徴する土星の性質は、獅子座の持つ自由奔放な火のエネルギーと相反してしまうんですね。
獅子座16~20度では獅子座の普遍の火、変わらないと思っていた情熱に水瓶座の客観性や冷静な視点が入り混じってきて、揺らぎが生じます。
なにも考えなしに情熱や熱意の勢いだけで今までどおり進み続ける、ということが難しくなる度数域なんですね。
季節で考えるなら暑さもピークを過ぎてきて ”今年の夏は雨が少なかった”とか、”今年はヒグラシがよく鳴くな” だとか、
客観的に夏を振り返ることが増える、そんな時期であると思います。
ライオンズゲートについて
現代スピリチュアルでは獅子座15度を「ライオンズゲート」と呼び、ゲートから宇宙エネルギーが流れ出すと言われています。
この不動宮15度の「○○ゲート」が西洋占星術の技法に直接関係している訳ではなさそうなので、占星術とは全く別ものと筆者むぎまるは捉えていますが、
旧約聖書には神の玉座を守護する聖なる生き物(ケルビム)が出てきていて、それらが牛・獅子・鷲・人間の顔を持つことから、
不動宮15度が持つ変化のエネルギーの代名詞として、近年のスピリチュアルブームもあって特異性を強調しているだろうと、思います。たぶん。
古代エジプトではシリウスが日の出に先駆けて地平線上に現れる8月上旬に、ナイル川が氾濫して土壌が肥沃になり、作物の育成や収穫に良い影響があったそうですが、
そのことと現代スピリチュアルの「ライオンズゲート」には直接の関係は薄いとされています。
また、旧約聖書のケルビムが後世に黄道12星座の不動サインに振り分けられましたが、ギリシャ神話で獅子座はヘラクレスに倒されたライオンの話です。
立秋(獅子座15度)周辺の文化や伝承
二十四節気の「立秋」は暦の上では秋の始まりですが、実際には依然として暑さ残り夏の疲れが出やすい時期です。
この頃にまつわる文化や伝承を、いくつか取り上げます。
お盆:日本
新暦では8月13日~16日に多くの地域でお盆の行事が行われます。
祖先の霊が家に帰ってくるとされる仏教の行事で、お墓に提灯を持ってお迎えに行ったり、迎え火を焚いたりして、ご先祖の霊を迎えます。
お墓参りをする、仏壇を清めて供え物をする、盆踊りで霊を慰める、送り火で霊を送るなど、地域によって様々な風習がある夏の風物詩です。
大型連休の帰省を兼ねて家族や親戚が集まり、祖先を偲び感謝をささげる大切な期間です。
残暑見舞い:日本
暑中見舞いは夏の盛りの相手の健康を気遣うものですが、一般的に立秋から8月末までは、残暑見舞いに代わります。
秋の気配が感じられるものの、まだまだ暑さが残る時期であり、暦の上の季節と実際の気候の違いを表現しつつ
相手の夏の疲れや体調を気遣う挨拶としておくられるのが残暑見舞いです。
ルーナサッド(Lughnasadh):ケルト文化
ケルト文化の伝統的なサバト(祝祭)の一つである「ルーナサッド」は、8月1日頃に祝われますが、元々は夏至と秋分の真ん中にあたる日とされます。
夏の終わりと収穫期の始まりを祝うことを目的とし、魔女のサバトでは「年の輪(Wheel of the Year)」を構成する8つの主要なサバトのひとつとされています。
イギリスでは「ランマス(Lammas)」と呼ばれ「パンのミサ(Loaf Mass)」を意味していて、
キリスト教が伝わった後は、最初の収穫の小麦で焼いたパンを神に供えて祝福する習慣と、結びつきました。
この時期の過ごし方アドバイス
立秋は、ここからグラデーションで秋が始まっていく節目です。
新しいサイクルへ向かう完結を示す数秘「9」に対応するので、夏の終わりを意識し、来る秋冬の準備を始めるのに適したタイミングです。
- 自己内省と整理、夏の振り返り
- 瞑想や静かな時間で、心身を整える
- 手放したい習慣や思考を整理
- 秋以降のプランを考えたり、準備を始める
- 寒暖差を意識した生活
朝夕の涼しさが増すとはいえ、昼間は依然として暑い日が多いので、服装や水分補給に気を付けていきたいところです。
夏の疲れがどっと出やすい時期ですので、静養を意識し寒暖差で風邪など引かないように気を付けましょう。
まとめ
立秋は、暦の上では秋の始点であり夏の終わりの始まりを告げる節目です。
そして西洋占星術では獅子座15度すなわち夏の不動宮の中心に当たる特別なポイントです。
数秘的には「9」に対応し、新たなサイクルへ向かうための物事の完結を暗示するため、夏の成果を振り返り、次の季節を考え始める象徴的なタイミングと言えます。
筆者むぎまるは、近年話題の「ライオンズゲート」に代表されるような宇宙エネルギーを受信するワーク等には明るくないため、
身近な自然の移り変わりや伝統行事と生活を照らし合わせて過ごすほうが、現実的で自然体でいられると考えています。
体感的な暑さは残っているものの、朝夕の風や虫の鳴き声が秋の訪れを知らせ、ここから秋分にかけて自然界の変化が加速していきます。
夏の疲れに留意しつつココロの整理や感謝を深め、新しい季節を迎える準備を静かに整えましょう。