秋が聞こえる乙女座15度│二十四節気「白露」

mugimaru

二十四節気の「白露(はくろ)」は香道を24分割した季節の15番目です。2025年は9月7日からの15日間になります。

ひとつ前の「処暑」で峠を越えた暑さは、さらに過ごしやすい気温となり、次の「秋分」へと季節をつないでいく期間となります。

文字通り「露が降り始め、白く輝く頃」を表し、気温が下がった夜のうちに地表が冷え、草木に朝露がつき白く光って見える始める頃を意味します。

『暦便覧』という暦解説書が江戸時代にあったそうで、そこには「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と記されているそうです。

肌で感じる気温と、目に見える景色、虫の音色で、秋の訪れを感じやすくなる頃でしょう。

では、二十四節気「白露」を迎える今、西洋占星術の乙女座について考えてみたいと思います。

乙女座後半、白露の占星術的解釈

「白露」は西洋占星術のトロピカル方式で、太陽が黄経165度に達してからの15日間です。

西洋占星術の数え度数では、乙女座16度~30度に相当する機関となります。

乙女座は地の柔軟宮にあたり、支配星は水星です。

  • 地…物質的・現実的
  • 柔軟宮…物事の終わり・適応力・臨機応変さ
  • 水星…小さくて数がある・動き回る

これらのキーワードから、乙女座の実用的で現実的な対応力、実務的な作業や義務的労働、細やかな分析力と臨機応変さ、細かい仕事のマルチタスクに優れる様子につながります。

不動の夏とサマーバージョンの獅子座が過ぎ去り、熱が落ち着き、農作物の収穫や日常業務に戻るのが乙女座の季節です。

学生なら、夏休みが終わるという現実に戻り、宿題を提出する義務に直面し、もし溜まってしまっていたならマルチタスク気味に課題を処理する____そんな感じかなと。

二十四節気「白露」は乙女座のテーマと重なり、「過ごしやすい気候になるので通常の仕事や義務に戻る」そんなタイミングと読めます。

乙女座15度=165度=数秘3

乙女座15度は数秘術では「3」の数に相当し「3」は木星のエネルギー数とされます。

しかし木星は乙女座でデトリメント、障害の品位です。

乙女座は、木星的な拡大発展や楽観性が素直にストレートに発揮される場所ではないのです。

この場所では木星はその根本的な拡大作用が抑制され、大きなひとつのまとまりは小さく分けられてしまい、乙女座の事細かな様子や完璧を求める分析的思考とは相容れません。

「木を見て森を見ず」になりやすいのが乙女座木星だと、別の記事で書きましたが、場合によっては、

森にある木を重視していたら、その森にある葉の枚数を数えだすかの如く、細かいところに拘りが発揮する能力が、乙女座の木星かもしれません。

水星てきな”小さいもの”が、木星で”増える”

地星座なので実際性を伴い ”こまごました作業が”、木星で”増える”、マルチタスクできる効率性と思考力。

なお、ひとつ前の「処暑」は数秘6(金星)ですが、金星は乙女座でフォール(減衰)になります。

そのため乙女座シーズンでは、木星的な楽観性よりも、金星的な享楽よりも、小さくコツコツと実務に取り組む姿勢を強調するのが良いと読むこともできます。

オポジション側の魚座の夢や理想の実現に向けて、小さく現実的にコツコツ積み上げていく。

したがって、この時期は理想(魚座=夢想や共感)と現実(乙女座=実務や計画)の狭間でバランスを問われるタイミングともいえます。

乙女座は水星がドミサイル。そして15度

各サインの中間点(15度)が、そのサインの性質がピークになるという考えがあります。

二十四節気「白露」は乙女座15度にあたり、乙女座ルーラー水星のエネルギーが最も高まるタイミングでもありますね。

つまり乙女座の、分析力・実務的効率性・縁の下の力持ちてきな資質を発揮しやすいのが、この度数です。

この度数に個人天体を持つ人は、乙女座のテーマである実務遂行や健康管理、細部へのこだわりが、人生テーマとして表れやすいと思います。

理想と現実│乙女座16~20度の葛藤

乙女座16~20度は、オポジションである魚座の性質が流入してくるとも言われる度数域です。

乙女座は分析的で実際性を伴う土のサインで、現実的な実践と分析や細かさを重視するのに対し、

魚座は水の柔軟宮で、共感力や慈愛、夢やビジョンを伴う創造性、ワンネスや全体性を象徴しています。

そのため乙女座16~20度では、現実と理想という相反するテーマが交錯し葛藤が生じるのです。

この度数域に個人天体を持つ人は、乙女座的な現実主義と魚座的な夢想・慈悲心のバランスを取ることが、課題となるかもしれません。

ふわふわがちな夢やビジョンを、乙女座的に分析し道筋を考え、叶えるための実際的なアプローチをとることで、

相反する性質のバランスを取り、調和させ、夢の実現や創造性を発揮できます。

ですので、目の前のタスクを処理するだけでなく、夢や理想を見失わないことも大切であることを、忘れずに過ごせると良いと思います。

この時期の過ごし方アドバイス

二十四節気「白露」の頃は、秋の足音を五感で感じられ始めるタイミングです。

夏の締めくくりや振り返り、秋冬に向けての現実的な準備を考える一方、理想を忘れずバランスを意識したいところです。

乙女座の性質を生かした具体的なアドバイスは、

  • 効率的な実務遂行の計画
  • 分析力を発揮し家計の見直し
  • 注意力を活かし整理整頓や掃除
  • 体のメンテナンス、腸活など
  • 夢や理想を忘れない
  • ぼーっとする・音楽に触れる

秋分という転換点を前に、忙しなく働き続けてしまいがちな乙女座シーズンですが、頭の中を空っぽにするような「何もしない時間」を意識的に取り入れたいところ。

やるべきタスクは目につきやすいですが、休まないと生産性も幸福感も減少してしまいます。

瞑想やデジタルデトックスなども取り入れ、脳の疲労を溜めないようにし、夏の疲れもケアしてあげましょう。

ネイタルチャートで乙女座が強い人は、特にエネルギーが強まるので頑張れてしまいそうですが、適度な休息で心身のバランスを保つことで高い効率性を維持できます。

対局を見る魚座てきな視点を意識し、夢や理想の実現にむけてコツコツと過ごしましょう。

まとめ

二十四節気の「白露」は夏から秋への移行が加速する節気であり、天文的には黄経165度で乙女座後半度数域に当たります。

学生なら新学期がスタートし、社会人は下半期の計画や準備で忙しくなりがちな時期です。

農業では穀物の収穫や出荷、次の作付けのための片づけ等もある農繫期です。

乙女座シーズンの実務に長けた質を活かし、やるべきタスクをサクサク対処していけそうな一方で、魚座的な理想を夢見る視点も交錯します。

やるべきことを効率よくこなしつつも、適度に休息を取ったり瞑想や音楽を楽しむなどして、豊かさを忘れずに過ごすとよいでしょう。

素敵な秋を、お迎えください。

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