射手座15度。可能性を抱き、光へ狙いを定める│二十四節気「大雪」
2025年12月7日、二十四節気の「大雪(たいせつ)」を迎えました。
「大雪」は立春から数えて21番目の節気で、太陽が黄経255度に達してから冬至前日までにあたります。
山間部や東北・北海道では、文字通り本格的に雪に覆われるころで気温が大きく下がり、平野部も所によっては雪が舞う時期の到来です。
冬至直前のこの時期は陰が極まり、太陽の日の出の位置も南東に寄り、南中高度の低さも分かりやすいですね。
本格的な冬到来を控えた大雪シーズンの今、射手座について考察してみましょう。
↓前編:射手座0度はこちら

二十四節気「大雪」は射手座の後半
大雪の時点はトロピカル方式で黄道255度、射手座の15度に太陽が達した瞬間から始まります。
西洋占星術の数え度数では射手座16~30度までが二十四節気「大雪」に相当し、秋の終わりから冬の入り口へ移行する、季節的な変化が大きいタイミングとなります。
文字通り冬本番を思わせる「大雪」ですが、秋の終わりの柔軟宮(ミュータブルサイン)であり、次の山羊座「冬至」へと季節を繋いでいきます。
中世アラビアの占星術では各星座の真ん中、15度がその星座のエネルギーの頂点と言われていたそうです。
つまり射手座15度は「秋の終わりから冬への移り変わり」のラストスパート、木星の拡大エネルギーがもっとも働き、寒さが拡大していく転換点と解釈できます。
木星はホット&モイスト、なのに寒い射手座シーズン
冬らしさが拡大し季節の移ろいが急ピッチで進む太陽射手座シーズンです。
- 射手座(ホット&ドライ)
- 木星(ホット&モイスト)
- 太陽(ホット&ドライ)
ホットなのに寒い時期!という矛盾を感じましたが、そもそもの大枠として秋(天秤・蠍・射手)は「コールド&ドライ」なのですよね。
熱が抑えられ冷たくなり、水分が減って乾燥する、秋。
太陽が出ている昼間はまだ温かみがあるものの、夜はとても寒い。
太陽は火の昼のトリプリシティですが、火エレメントの中で射手座の太陽のディグイニティは高くはありません。
ドミサイル獅子座が強火で、エグザルテーション牡羊座が中火だとしたら、昼のトリプリシティ射手座の太陽は弱火です。
このことは冬至目前の太陽は南中高度が低くて入射熱が少なく、地上が温まりにくいことを表しているのかもしれません。
ドミサイルで夜のトリプリシティの木星の湿り気は、霜柱や雪となって地上を白く覆うことを表しているのかもしれません。
南中高度どうのこうの考えると季節が逆の南半球では??と疑問が生まれますが西洋占星術は北半球発祥なので、そのように組み立てられたようです。
射手座15度・数秘3・木星│来年の目標を立てる
射手座の支配星は木星です。魚座は「陰の木星」であり射手座は「陽の木星」です。
陽の木星の射手座では、木星のもつ、
- 大きいこと(もの)
- 拡大性・発展性・繁栄
- 輝かしいもの・可能性 など、
これらのエネルギーが外側へ向かうのですが、射手座15度は数秘術で「3」であり「3」は木星の数に相当します。
木星×木星
射手座のエネルギーの頂点
木星は可能性の星であり、暗闇の先にある光の再生にむけて、射手座の弓矢は遠くの理想へ的を絞っているのです。
一年で最も暗い瞬間の「冬至」を目前に、それでも新たな光が必ず訪れることを知っているために、可能性の火を灯し続けていられるのです。
真っ暗闇のなかでも前向きな冒険心や探究心、楽観性や希望を忘れないサインが射手座です。
来年の理想や計画、楽しい予定や挑戦したいことなどは、射手座シーズンにプラン立ててしまうのを、おすすめしますね!!
お正月に立てるのでは遅いです。
始動のサインである山羊座(冬至)は、もう、実際に動き出す段階なのです。
射手座は水星がデトリメント
水星は柔軟宮で品位を持ち、射手座ではデトリメント(障害)となります。
水星は180度反対の双子座の支配星であるため、射手座ではその能力が上手くは発揮されません。
この配置では、興味が細部にまで渡る水星の性質と、大きく全体として発展していきたい木星の質が噛み合わず、摩擦やズレが生じやすくなります。
たとえば、
- 理想ばかり語って実際性や細部がおろそかに
- 話が飛躍して誤解されたり驚かれたり
- 情報過多で混乱してしまう
- 本来の目的から横道にそれがち
- 何もかもが重要な気がして優先順位がつけられない
- あれやこれやと忙しい
しかし、自由な発想で勉強や研究に取り組めるので、専門分野をもって仕事や勉強をしている場合は好奇心の続くうちは楽しそうだなと思います。(とっ散らかるとは思いますが)
広い視野で物事の全体を俯瞰しつつ、現実面のアプローチは細部まで雑にならないよう、しっかりと。
大局と細部のバランスを取ることが、大切になってくると思います。
↓こちらで詳しく書いてます

大雪(射手座15度)周辺のサビアンシンボル
現代モダンの心理占星術では、射手座の16~20度は対向サインである双子座の影響が流れ込む度数域とされ、両者のエネルギーが交錯します。
ここは「世界の真理を追う者が、世界との関わり方を学びなおす」そんな場所と言えます。
射手座も双子座も柔軟宮で三区分は同じですが、射手座の思考は火の情熱を伴う広がりのあるものですが、双子座は地上的な思考や情報の断片です。
射手座中盤度数域では双子座の日常的な事柄や俗っぽい多様な体験が加わることで、抽象と具体のバランスが取れ、様々なシチュエーションに対応できるようになっていきます。
大雪周辺のサビアンシンボルは以下の流れです。
射手座15度:自分の影を探すグランドホッグ(大雪)
陰極まる冬至が近づく暗さ。影を探しているということは自身を照らす光が無いということ。注目されるのは今ではなく、自分の思想や知識は世界にとって時期早々である。当面しばらく陽の目(ひのめ)を見ることはないと感じ、遠い未来へ可能性と希望を抱いている度数。
なお、グランドホッグはリス科マーモット属に分類される哺乳類。2月初旬の月夜の晩にハリネズミが地面から出てきて自分の影を見たら極寒の冬がさらに6週間続くというものがグランドホッグディの起源らしい。
射手座16度:船を見ているカモメ
対向サイン双子座の影響が入ってきます。鳥は自由な思考やメッセージを表すシンボル。空を飛ぶなら抽象度の高さを表しますが、ここでは俗世てきな身の回りのことにも関心を向ける必要性を感じています。船の引き揚げた網からこぼれた魚にありつけるかもしれないし、船員がエサを投げてくれるかもしれない。
射手座17度:復活祭の日の出の礼拝
復活祭は「光の再生」「新しい始まり」を象徴します。イースター(復活祭)の日の出礼拝は、夜明けの光とともにキリストの復活を祝う特別な礼拝。社会星座の射手座の火は、集団に働きかける情熱です。闇が深まる冬至前の射手座は「新しい始まり」の可能性と希望の火を絶やさないよう集団を鼓舞し自分も元気をもらうのです。
射手座18度:日除け帽をかぶっている小さな子供たち
ひとつ前の射手座17度では情熱が行き過ぎることもありました。ここでは過剰な火や熱から頭を守っています。この子供たちは対向サインの双子座の日常性のある思考や神経であり、思考するのは神経の塊である頭です。集団の盛り上がりにのまれて冷静さを欠かないよう、熱(情熱)から頭(思考)を守っています。
射手座19度:住処を移動するペリカン
鳥は自由な思考のシンボルで、ペリカンは「献身的な親の愛」を象徴します。親ペリカンは雛のために、射手座18度の脳をやられてしまうような熱すぎる場所から巣を引っ越しします。射手座16度から流入した双子座らしい様々な体験を経たうえで、落ち着いて自由な思考ができる環境を真剣に求めていくのです。
射手座20度:氷を切り出す男たち
16度から双子座の地上的で日常的な様々な体験を落とし込んで、さらに広い視野で物事を捉えられるようになった射手座は様々な環境への対応力が高まります。氷は熱を抑えるため情熱が暴走することもありません。もし氷を切り出すのは本職でななかったとしても、寒い環境での労働は大変でも、臨機応変にそつなく行うことができるオールラウンダー。
まとめ:過ごし方アドバイス
太陽が黄経255度に達する二十四節気「大雪」は、西洋占星術では射手座の後半にあたります。
この時期は、冬らしさが拡大して風邪などが気になりだす頃ですが、社会面では仕事納めやクリスマス、大掃除や年末年始の準備などで忙しくなりやすいですね。
ですが、射手座のエネルギーが高まるこの時期、来年の目標や可能性について考えてみるのが良いかもしれません。
理想と現実のバランス意識し、楽観と冒険心をもって計画を立てつつ、細部の確認も整理しておくと、いざ始める時にスムーズそうです。
また、射手座的な自由な発想を手帳に書いたり、好奇心を大切に読書や旅、小さな冒険に挑むことで、未来の可能性が広がるかもしれません。
体調管理にも気をつけて、温かく穏やかな年の瀬になるよう、願っております。


